超高齢化社会において、認知症は多くの方が発症する可能性があると言えるでしょう。そして、その発症を完全に予防することは実は困難であるとも言えます。なぜなら、人間の身体、組織は年数による劣化を避けることができないからです。
そのため、高齢になればなるほど発症のリスクは高まります。そして、一度発症すると進行性の病気なので徐々に状態は悪化していくことになるのです。しかし、発症してしまうともうどうにもならないのでしょうか。実は、そうではないと言えます。
完全に治癒することは難しいものの、進行を予防することは可能です。例えば、運動を続けていれば、身体能力を維持し続けることができます。脳組織もそれと同じと言え、身体能力も脳組織も使わなくなれば衰えていくのです。使っていれば、衰えはするもののその速度を遅くすることはできます。
では脳を使うとはどういうことなのでしょうか。これも複雑に考えることはなく、単純に人の中に入り会話をしたり、趣味の活動を続けていけばいいのです。地域の交流の場であったり、通所介護などを利用して人の中に出ることを楽しみとして暮らしていくことが何よりも効果的なのです。
そして何事にも関心を持ち、気になること、知りたいことを見つけていくことが大切です。それを栄養として脳を活性化させます。逆に言えば、「あー私それわからないわ」と無関心になると一気に進行すると考えることもできます。無関心になるとどんどん脳の扉を閉じて使わなくなります。脳に栄養が行かなくなり衰えも早くなるのです。そうならないために、できるだけ長く元気で過ごせる様に多くのことに興味関心を持ち続けることが大切なのです。