認知症とは脳のあるたんぱく質の減少によって物忘れなどの症状が出る病気です。普通の物忘れとは違って自分の家に帰れなくなったり、料理の方法を忘れたり、ひどくなると家族の顔や名前も忘れることもあります。乱暴になったり、徘徊をするようになると、家族だけでの介護はできなくなるため、予防することが大切と言えます。
1日中テレビを見て誰とも会話しないような生活は良くありません。何か趣味を持つことも大事です。ひとりで家でするよりも公民館講座などで習う方がいいかもしれません。いろんな年齢の人といろんな会話をすることが予防になるのです。さらに車よりも歩いたり自転車のほうが筋肉が付き、筋肉を鍛えている人はしない人よりも認知症になりにくいと言われています。
パソコンのキーボードを打ったり、ピアノなどの楽器を演奏するのも、指を動かしながら頭を働かせるので脳の血流に効果があります。高齢者で足が不安定だからと何もかも仕事を取り上げるのは良くありません。洗濯、草むしり、畑仕事など何かしら毎日の役目を持つと良いでしょう。
もしおかしいと思ったら認知症外来で検査し、診断してもらうことをおすすめします。現在では進行を遅らせる薬もあり、トレーニングで症状が落ち着かせる方法もあります。もし趣味もなく友だちもいないのならば、デイサービスを利用してみましょう。家までの送迎、脳トレや体操、レクリエーションなどをすることで脳が活性化されるのです。また、バランスのいい昼食も用意されている施設もあります。
表情が暗かったり情緒不安定だった人もデイサービスに慣れてくると明るくなったり精神的に落ち着いてくることもあります。利用者や職員との会話や、様々なレクリエーションなどで自分の存在価値を見出だせるからかもしれません。